朝一番にライセンスエラー。仕事が始められない、あの焦りと怒り。
出社して、PCを起動して、さあ今日も設計を進めようとSolidWorksを立ち上げた瞬間——
「ライセンスを取得できません」
「License Server is not responding」
「このライセンスは有効期限が切れています」
画面に表示されたエラーメッセージを見た瞬間、頭の中が真っ白になる感覚。今日やるべき設計作業が頭に浮かんでいるのに、ツールすら起動できない。この理不尽な足止め感は、経験した人にしかわからないつらさです。
しかも厄介なのが、ライセンスエラーは自分だけでは解決できないケースも多く、IT部門や販売店への連絡が必要になることもあります。「誰に聞けばいいんだ」という途方に暮れる感覚も、よくわかります。
でも、落ち着いてください。ライセンスエラーの多くは、原因さえ特定できれば短時間で解決できます。この記事では、原因別に具体的な対処手順を丁寧に解説します。一人で抱え込まず、一つずつ確認していきましょう。
まずはライセンスの種類を確認しよう
SolidWorksのライセンスには大きく2種類あります。自分がどちらを使っているかによって、対処法が変わります。
スタンドアロンライセンス
特定の1台のPCに紐づいたライセンスです。個人や小規模な環境でよく使われます。インターネット経由でライセンス認証を行うため、PCの構成変更やネットワーク環境の変化で認証が切れることがあります。
フローティングライセンス(ネットワークライセンス)
社内のライセンスサーバーで一括管理するタイプです。複数のPCで共有して使えますが、ライセンスサーバーに接続できないとSolidWorksが起動できません。会社や大きな組織でよく使われます。
エラーメッセージに「License Server」や「Server」という言葉が含まれていればフローティング、含まれていなければスタンドアロンの可能性が高いです。
ライセンスエラーが起きる4つの原因
原因1:ライセンスサーバーが停止している
フローティングライセンス環境で最も多い原因です。ライセンスを管理しているサーバーPCが以下の理由で停止していると、全ユーザーがSolidWorksを起動できなくなります。
- サーバーPCが再起動・シャットダウンされた
- Windowsアップデート後にライセンスサービスが自動起動しなかった
- ネットワーク障害でサーバーに接続できなくなった
- ライセンスマネージャーのサービスがクラッシュした
「自分だけでなく周りの同僚も同じエラーが出ている」場合は、ほぼ確実にこれが原因です。
原因2:ライセンスファイルの有効期限切れ
SolidWorksのライセンスには有効期限があります。年間サブスクリプション契約の更新を忘れていたり、評価版ライセンスの期限が切れたりすると、突然起動できなくなります。
エラーメッセージに「expired」「有効期限」という言葉が含まれていれば、これが原因です。この場合は技術的な対処ではなく、ライセンスの更新・購入手続きが必要になります。
原因3:PCのホスト名・MACアドレスの変更
スタンドアロンライセンスは、PCのホスト名やMACアドレス(ネットワークカードの識別番号)に紐づいています。以下の操作を行うと、ライセンス認証が無効になることがあります。
- PCのコンピューター名を変更した
- ネットワークカードを交換・追加した
- マザーボードを交換した
- 仮想マシン環境でMACアドレスが変わった
原因4:ファイアウォール・ネットワークの問題
フローティングライセンスはネットワーク通信でライセンスを取得します。ファイアウォールの設定変更やセキュリティソフトのアップデートにより、通信がブロックされてエラーになることがあります。
SolidWorksのライセンスマネージャー(SNLサービス)は通常ポート25734・25735を使用します。これらのポートがブロックされていると接続できません。
今すぐ試す解決策
解決策1:ライセンスサーバーを再起動する
フローティングライセンス環境で、周囲も同じエラーが出ている場合はまずこれを試します。サーバー管理者に依頼するか、自分がサーバーにアクセスできる場合は以下の手順で対処します。
- ライセンスサーバーPCにログインする
- スタートメニューで「サービス」と検索して起動
- サービス一覧から「SolidWorks SNL Server」を探す
- 右クリック→「再起動」を選択
- ステータスが「実行中」になることを確認
- 自分のPCでSolidWorksを再起動して起動できるか確認
解決策2:ライセンスマネージャーで状態を確認する
SolidWorksにはライセンスの状態を確認できるツールが付属しています。
- スタートメニューで「SolidWorks License Manager」を検索して起動
- または以下のパスから直接起動する
C:\Program Files\SOLIDWORKS Corp\SOLIDWORKS\SolidWorksLicenseManager.exe - 現在のライセンス状態・有効期限・接続先サーバーを確認
- エラーの詳細メッセージを確認して原因を特定する
解決策3:スタンドアロンライセンスを再認証する
PCの構成変更後にライセンスエラーが出た場合は、再認証で解決できることがあります。
- SolidWorksを起動しようとするとライセンスウィザードが表示される
- 「ライセンスの修復」または「再認証」を選択
- インターネット接続を確認してオンライン認証を実行
- シリアル番号の入力を求められた場合は、購入時のメールや管理台帳から確認して入力
- 認証完了後にSolidWorksを再起動
オンライン認証が失敗する場合は、電話認証やメール認証を選択してください。
解決策4:それでも解決しない場合はサポートへ
上記の手順で解決しない場合は、一人で抱え込まずにサポートへ問い合わせてください。ライセンスの問題は技術的に複雑なケースもあり、プロに任せるのが最も確実です。
問い合わせ先:
- 購入した販売代理店:最初の窓口として最も対応が早い
- SolidWorks公式サポート:MySolidWorksアカウントからケースを登録
- 社内IT部門:フローティングライセンスのサーバー管理を担当している部署
問い合わせ時には以下の情報を手元に用意しておくとスムーズです。
- エラーメッセージの全文(スクリーンショット推奨)
- SolidWorksのバージョン
- シリアル番号
- エラーが発生し始めた時期・きっかけ
まとめ:ライセンストラブルを防ぐための管理術
ライセンスエラーは突然やってきます。日頃から以下の管理習慣を持っておくことで、トラブルの発生頻度と解決にかかる時間を大幅に減らせます。
- ライセンスの有効期限を台帳で管理する:期限の2〜3ヶ月前にリマインダーを設定しておく
- シリアル番号・ライセンスファイルをバックアップしておく:紛失すると再発行に時間がかかる
- PCの大きな構成変更前に再認証の準備をする:変更後すぐに対応できるよう手順を把握しておく
- ライセンスサーバーの自動起動設定を確認する:Windowsアップデート後にサービスが止まらないよう設定する
- 問い合わせ先の連絡先をすぐ出せる状態にしておく:焦っているときに探さなくていいよう、あらかじめメモしておく
ライセンスエラーは仕事を完全に止めてしまう深刻なトラブルです。でも、原因と対処法を知っていれば、焦らず冷静に対処できます。この記事をブックマークしておいて、いざというときにすぐ参照できるようにしておいてください。
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